最近、ファスティングを行う人が増えてきました。会社員の間では、気軽に挑戦できるファスティング「週末断食」が流行しています。しかし、ダイエットやデトックス効果のためとはいえ、空腹に耐えるのはとても辛いものです。
「せめて、お酒くらい飲みたいけれど、飲んでも大丈夫?」と疑問もあるでしょう。ここではアルコールとファスティングの関係について徹底解説していきます。
目次
ファスティング中にお酒は絶対にダメ!その理由は?
断食といってもまったく体内にものを入れないわけではありません。水分の摂取は推奨されており、ミネラルウォーター・酵素ドリンク・野菜ジュース・お味噌汁などを摂取して行われます。しかし、ファスティング中にお酒を飲むことは厳禁です。
ファスティング中のお酒を飲むことは、とても危険な行為ですのでやめておきましょう。詳しく解説していきます。
ファスティング中はアルコールの吸収率が高くなっている
ファスティング中は体が飢えている状態です。その状態で食べ物や飲み物を口にすると、吸収率が高まり、普段より早く栄養素が体に浸透します。アルコールもすぐ全身に回り、体温や血圧が急に上昇してしまう可能性があります。最悪の場合、急性アルコール中毒になり、生命に危険が及ぶかもしれません。急性アルコール中毒とは、飲酒により意識レベルが低下し、嘔吐、呼吸状態が悪化するなど危険な状態に陥ることをいいます。
ファスティング中はアルコールを飲むと脱水症状を起こしやすい
アルコール摂取による脱水症状も懸念されます。誤解されやすいのですが、お酒を飲んでも水分を補給にはなりません。ビールなどのアルコールには、体内の水分を排出させる効果があります。ファスティング中で体力が落ちているときに脱水症状になると動くことも困難になります。危険な状況に陥りますので、ファスティング中にお酒は絶対に飲まないようにしてください。
アルコールはファスティングの効果を低下させる
ファスティング中にお酒を飲むと、ファスティングの効果を低下させてしまいます。肝臓は、他の働きを低下させて、アルコールの解毒を優先して行います。そうするとその他の働きが低下してしまい、ファスティングを効果を引き出すことができません。
ファスティング中は、「糖新生」という作業が行われます。糖新生とは、糖がないときに他の栄養素(たんぱく質・脂質など)を使って、体が糖エネルギーの代わりを作ろうとする働きのことです。
また「ケトン体の合成」という作業も行われます。摂取する糖質を減らすと、体のエネルギー源が糖質から「ケトン体」に変わります。体内に糖質が入ってこないと、体は「糖質がないからエネルギー源になるものがない!」と判断して、脂肪細胞に蓄えられている中性脂肪を分解して、肝臓でケトン体を合成します。
ケトン体がエネルギー源になりますから、ファスティング中に脂肪が燃焼して体重が減っていきます。お酒を飲むと、「糖新生」や「ケトン体の合成」の働きが低下してしまい思うように体重が落ちていきません。
ファスティング中にどうしてもお酒を飲みたくなったら
お酒を普段から飲まれる方が急に禁酒することはとても苦痛ですし、普段はあまり飲まれない方でも、ファスティング期間中に会社の同僚や友人との飲み会が重なることもあるでしょう。
もちろん飲まないに越したことはないですが、お酒が飲めないことがストレスになり折角のファスティングを辞めてしまう可能性もあります。
万が一飲みたくなったら、ノンアルコールビールなどアルコールの入っていないものを飲みましょう。ノンアルコールでも飲み会の雰囲気を十分楽しむことができます。
ファスティング中にお酒を飲んで良いことはない
ファスティング中にお酒を飲むのは、とても危険な行為です。急性アルコール中毒や脱水症状になる危険性が高まります。ファスティング中にお酒を飲んで良いことは1つもありません。
ファスティング中のアルコール摂取は控えましょう。空腹時が辛い時は、酵素ドリンクを飲みましょう。酵素ドリンクは、腹持ちも良く、栄養価も高いドリンクです。ファスティングや週末断食をする際はぜひ取り入れてみてください。